2025年日中友好植樹会第1回開催報告
■イベント名: 日中友好植樹会(学生デー)
■開 催 日: 2025年5月25日(日) 6時50分~20時
■共 催: 中日交流論壇(欧米同学会留日分会/中関村科技企業家協会/北京大学日語系友会/中国墨子学会青年研究会)
北京和僑会・日中未来ラボ、北京日本倶楽部、北京TOKOTOKO
■場 所: 河北省張家口市張北県饅頭営郷(墨子学会青年研究会植樹基地)
■当日スケジュール:
6:50 集合(地下鉄13号線西二旗駅A1出口~北上400m)
07:00~10:30 バスで移動、車内交流
10:30~10:40 緑化植樹状況説明(車中)
10:40~12:50 植樹準備場所へ移動、枝の手入れ、苗の補充、苗床の補修等の作業
13:00~14:50 昼食会、交流
14:50~15:00 張北植樹基地へ移動
15:00~16:30 一人一本の植樹活動
16:30~20:00 北京へ向けバスで移動、車内交流
20:00頃 集合地点に帰着、解散
■参 加 者: 日本側学生21人 中国側学生12人 中方主催者03人 合計 36人
この日中友好植樹会は2022年に日中国交正常化50周年を記念して初回開催。続いて一昨年は日中平和友好条約締結45周年を記念して2回目が開催された後、昨年の第3回目へと続き、今年も4回目を開催することになりました。今年の第1弾としては、日中双方の学生交流を目的とした「学生デー」として5月25日に実施しました。その名の通り、3名の中国主催者側引率者以外は全員学生で、日中合わせて33人の若者が集いました。
参加者募集は、五一労働節明け後の5月8日に開始したものの5日間で日方定員18名をはるかに上回る32名(日本人23名、中国人9名)の応募をいただき応募を締め切らせて頂きました。その内、応募頂いた中国人学生を中方定員枠(18名)に振り替えて頂くなどの調整をしても、日本人学生5名のキャンセル待ちが出るほどの状況でした。
この植樹活動を推進してきたのは、墨子学会青年研究会の「徳立墨芳緑化団」で、2012年から始めたこの緑化活動は、今回で第484団(累計484回目)となりました。
当日は6:50に海淀区の地下鉄13号線西二旗駅近くに集合し北京を出発。道中、自己紹介タイムや歌を歌ったりするなどの車中交流会があり、約3時間半をかけ目的地である河北省張家口市北部にある植樹基地へ到着。午前中は、植樹にまつわる樹木の種別に関する説明、育て方や剪定のポイントなどの講習会を経て、過去に植えられ成長した木々の剪定作業を全員で行いました。
午後は昼食交流会を経て、いよいよ植樹作業へと。植樹をするためには、まずシャベルを使って根が収まるだけの大きさの穴を掘らなければならないのですが、これが一苦労。直径70センチほどの穴を掘るのに大奮闘。植える苗は意外にも大きく高さ2メートルを超える丈の樟子松でした。皆さんで助け合いながら植え終わると最初の水やりをして完了。苗が土地に根を張り馴染むまで、植えてから最初の3年間は人の手で定期的な水やりを続けないといけないそうです。
植樹が終わると道具を片付けて帰りの支度。全員で集合写真を撮った後順次バスへ乗り込み北京への帰途へつき、社内では一日の感想をシェアしたり様々な車内交流などがありつつ、20時ごろ北京の集合地点に到着後解散。植樹会は無事に終了しました。
今回の一連の行程は基本的には昨年と同様で、昨年の報告に詳しい内容が記載されておりますので、こちらをご覧ください。
https://bjnihonjinkai.org/archives/32654
今回は学生さんたちが試験期間や夏休みに入る前に実施しようということで「学生デー」とさせて頂きましたが、次回は今年の9月~10月頃社会人向けに開催する予定です。また詳細決まりましたらご案内させて頂きますので、社会人の皆さん、乞うご期待!
最後に、以下参加者の一部からの感想文をご紹介します。
参加者感想文
●日本人学生1
植樹会の日中交流イベントへの参加は2回目でしたが、今回も非常に有益で、また非常に楽しい時間を過ごすことができました。植樹を通して、日中の民間交流を促進することはとても有意義であり、異国の大地に木を植えるという事自体が実は感慨深いことでもありました。当日「日中は同根同源」という言葉を度々耳にしましたが、一衣帯水と表される日中両国でも、私は大地を共にするような兄弟国であると信じています。今後とも草の根レベルの民間活動から、日中両国人民の友好が発展し続けられるよう、頑張りたいと考えています。
今回、このような素敵な機会を与えてくださった、関係者の方々に感謝を致します。
●日本人学生2
今回、初めて日中友好植樹会に参加しました。日中両国の学生の皆さんと一緒に、バスの中やランチ、そして植樹作業を通してたくさんの交流ができ、とても良い思い出になりました。
植樹をしながら協力し合い、言葉や文化の違いを超えてお互いのことを知ることができて、本当に貴重な体験だったと思います。このような機会をいただけたことにとても感謝しています。
今回の経験を活かして、これからも日中の架け橋となれるような活動に積極的に参加していきたいです。
●日本人学生3
今回の活動を通して、日中友好の大切さをより深く理解することができました。
植樹活動では、私は一本の木を一人で植えることになったのですが、その木がとても重く、一人ではまったく持ち上げられませんでした。でも、友達が手伝ってくれて、一緒に協力してようやく植えることができました。少し疲れましたが、本当に達成感があって、とても特別な思い出になりました。
●中国人学生1(日本語訳)
484植樹団の一員として、この意義深い植樹活動に参加できることを大変光栄に思います。これは私の人生で初めて自分の手で自分だけの苗木を植える機会であり、また自然に深く触れ、労働の意味を体得する貴重な旅でもあります。
この活動によって、私は本の世界から広大な自然の中へと本当に足を踏み入れました。シャベルを握り、クワを振り、一つ一つの土を掘るたび、力を入れるたびが想像以上に辛かったです。汗が背中を濡らし、両腕もだんだん疲れて重くなってきました。この「土に向かって背中を天に向ける」労働によって、「苦労を耐える」という四字の重みを実感しました。
帰ってきて翌日、手のひらに目立つようにできた水泡が、この「戦い」の最も直感的な勲章となり、その困難さを無言で語っていました。しかし、体の疲れは心の充実と喜びを覆い隠すことはできませんでした。道中、中国と日本の新しい友達たちと一緒に歩きました。私たちは汗を流しながら歌い、楽しく会話しました。私はチームに溶け込む温かさを深く感じ、自分のわずかな力を貢献すると同時に、「必要とされている」という自己価値感を実感しました。自分の手で立て直し、土をかけ、水をやった小さな苗木が、しっかりとこの土地に根を下ろしているのを見ると、言葉で表せない達成感と満足感が湧き上がりました。これはただ荒れた斜面に新しい緑を加えただけではなく、青い山と緑の水への貢献という偉大な事業に自らの手で参加したことになります。将来、その苗木が風雨の中で成長し、この土地に活力と日陰をもたらすことを考えると、今までの汗と苦労はすべてとても甘い余韻に変わりました。
ここで、もう一度徳立墨芳植樹団の先生方とスタッフの皆さんに、このような貴重な機会を与えてくれて、行き届いた配慮と助けをしてくれたことに感謝します。次回も皆さんと一緒に、青い航空便に乗って、緑の奇跡を書き続けることを楽しみにしています!
以上