2025年度 北京新生活安全サポート情報 No.5/7
北京日本倶楽部生活環境委員会では、この春から北京での新しい生活を始められた皆さんへ、北京で安全に快適に過ごして頂くための「生活安全サポート情報」を、以下の如く全7回に分けて配信させて頂きます。
No. | 配信日 | タイトル |
1/7 | 4/29(火) | 緊急時の情報入手(在留届、メルマガ、拠点公寓&オフィス、他) |
2/7 | 5/13(火) | 北京で生活する際の予防接種のポイント |
3/7 | 5/27(火) | 子供の病気対策 |
4/7 | 6/10(火) | 北京の歯科事情 |
5/7 | 6/24(火) | 夏を健やかに楽しむ知恵:中医学が教える「夏養生」の極意 |
6/7 | 7/8(火) | 北京での出産について |
7/7 | 7/22(火) | ぐるぐる思考から抜け出そう!(メンタルヘルス) |
以上の情報が皆様のお役に立ちましたら、うれしい限りです。
2025年度 北京新生活安全サポート情報 No.5/7
《夏を健やかに楽しむ知恵:中医学が教える「夏養生」の極意》
暑さが本番を迎えるこの季節、中国伝統医学(中医学)では「夏養生」が大切と言われます。自然界の「陽気」が最も盛んになる夏は、私たちの体の「陽気」も外へ発散しやすく、消耗しがち。無理せず、夏の特性に合わせた過ごし方で元気に乗り切りましょう。
◎夏は「心」を労わる季節
中医学で夏は五行の「火」に属し、「心(しん)」と深く関わります。暑さは「心」に負担をかけ、ほてり、不眠、イライラなどの原因に。心を落ち着けることが夏の養生の第一歩です。
【実践! 中医学流 夏の過ごし方3カ条】
- 「清熱・補気・利湿」の食事を:
清熱(熱を冷ます):きゅうり、トマト、スイカ、冬瓜、緑豆(緑豆春雨やお茶で)など、体の余分な熱を取る食材を。
補気(気を補う):汗で消耗した「気」を補う、うるち米、山芋、豆類、鶏肉を適度に。
利湿(湿気を除く):梅雨や暑さでたまりやすい「湿」に、はとむぎ、もやし、小豆、苦瓜(ゴーヤ)がおすすめ。
注意点:冷たいものの摂りすぎは胃腸を冷やし「脾」の働きを弱めます。常温か温かい飲み物を基本に。
- 適度な発汗と休息を大切に:
早朝の軽い運動:陽気が昇り始める早朝に、散歩や軽い体操、太極拳などで適度に汗をかき、気血の巡りを良くしましょう。炎天下の激しい運動は禁物。
「子午覚」のすすめ:昼(午の刻:11時~13時)は「心」の時間帯。短い昼寝(15~30分)で心を休め、午後の活力を養います。夜更かしは厳禁です。
- 「冷え」と「乾燥」に要注意:
クーラー病対策:冷房の効いた室内では、首元(風池穴付近)やお腹を冷やさないよう、ストールやカーディガンでガードを。冷風が直接当たらない工夫を。
こまめな水分補給:汗で水分と共に「気」も消耗。常温の水や麦茶、ほうじ茶、清熱作用のある菊花茶やミントティーなどをこまめに。一気飲みはNG。
**夏は「生長」の季節**
中医学では、夏は万物がぐんぐん成長する季節。心身を開放し、活動的に過ごすことも大切です。ただし、無理は禁物。「心」を労わり、自然のリズムに寄り添った養生で、暑さを楽しむ余裕を持ちたいもの。この夏は中医学の知恵を取り入れ、健やかで快適な日々をお過ごしください。
文責:
行知堂東文中医診療所
中医師 秋山陽子
予約・お問い合わせ番号:010-5613-7616