生活安全情報《狂犬病の治療と予防-ワクチン投与-について》

2021-03-15

生活安全情報
《狂犬病の治療と予防-ワクチン投与-について》生活環境委員会

9月28日は「世界狂犬病デー」です。
ご存じの通り、既に日本では狂犬病の発生はありませんが、ここ中国を含めた世界中のほとんどの国家地域では依然として発生しています。
是非一度、厚生労働省のWEBサイト(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/)をご覧下さい。

治療と予防ですが、日本国立感染症研究所のWEBサイト(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/rabies/392-encyclopedia/394-rabies-intro.html)によりますと、

【治療・予防】
海外、特に東南アジアで狂犬病が疑われるイヌ、ネコおよび野生動物にかまれたり、ひっかかれたりした場合、まず傷口を石鹸と水でよく洗い流し、医療機関を受診する。
狂犬病ワクチンと抗狂犬病ガンマグロブリンを投与する。
狂犬病は一旦発症すれば特異的治療法はない。
このためできるだけ早期に、ワクチンと抗 狂犬病ガンマグロブリンを投与する必要がある。
WHO およびわが国では、暴露後免疫(治療用としてのワクチン)は接種開始日を0として3、7、14、30、90日の6回を推奨している。
日本で は狂犬病が発生していないので、旅行等で海外に出かけてもその危険性を認識していない人が多く、イヌに不用意に近づきかまれる例 があとを絶たない。
むやみにイヌや野生動物に接触しないこと、現地の状況や活動範囲などから危険度を考慮して、必要があればワクチンをあらかじめ接種する よう勧められている。
予防用とし てのワクチン接種は4週間隔で2回、さらに、6〜12カ月後に追加免疫をする。

とされています。

しかし、ここ中国においては、治療用の狂犬病ワクチンの接種には現在2通りのパターンがあり、一つは「5回接種パターン」と称され、0日目(第一回目の接種日)、3日目、7日目、14日目、28日目にそれぞれ1本づつ接種し、もう一つは「4回接種パターン」と称され、0日目(〃)にはワクチンを2本接種し、その後、3日目、7日目、21日目にそれぞれ1本づつ接種します。
また、負傷の程度が甚だしい場合では、ワクチン接種前に、更に狂犬病血清或いは狂犬病免疫グロブリンを投与する、とされています。
現在、市内には106ヶ所の狂犬病免疫予防外来(「北京市狂犬病ワクチン接種可能医療機関」)が存在しています。
この106ヶ所のリストの最新版(2020.5.20版)を北京市疾病予防コントロールセンターのWEBサイトよりダウンロードし、見易く加工してPDFファイル(https://bjnihonjinkai.org/wp-content/uploads/2020/09/bjkyokenbyo-byoin2020.9.28.pdf)として添付していますので、いざという時に活用して下さい。

文責:
生活環境委員会 重村新吾