3月18日(木)18:30~19:50、北京発展ビル2階会議室にて開催された文化講演会は、行知堂東文中医診療所の秋山陽子先生に、「中医学の舌診でわかるあなたの健康」をテーマにご講演いただきました。参加者は43名でした。
日本では聞き慣れない、古代中国に発祥し、独自の理論体系と臨床経験に基づき発展してきた中国の伝統医学、中医学についてご講演をいただきました。中医の未病の概念は、“自覚症状はあるのに検査結果に異状がない”状態を指し、“自覚症状は無いが検査結果に異常がある”という、西洋医学の未病とは対照的な捉え方で、医療機器を使用しなくても、自身で日々健康チェックをすることができる中医学の診断方法について教えて下さいました。その診断方法の一つである舌診という、舌を見て身体の状態を判断する方法について、詳しくレクチャーをして下さり、参加者の中から希望者数名に対して実際に舌診を行って下さいました。
また、「口内炎がよくできるのは何の要因か?」「年齢や性別で舌の様子はどのように違うのか?」「酒は百薬の長とも言われるが、飲酒は中医学ではどのように捉えられるか?」「中国人と比較して日本人は冷たいものが好きだが、身体に対する影響はどうか?」などなど、会場の参加者からもたくさんの質問が寄せられ、健康に対する意識と関心度の高さが窺えました。
講演終了後にも、「中医の診療に興味があるが、中国語が話せない。」「中医の診療に保険は使えるの?」といった声が多く聞かれましたが、秋山先生の診療所では、日本語での受付と受診が可能で、各種保険にも対応されているとのことでした。中医学について理解し、健康状態のセルフチェックの方法を学んだ実り多き講演会でした。