通州クルーズ(京杭大運河)と周口店・北京原人の郷活動報告

2021-03-04

2020年9月19日(土)日帰りバスツアー

1日でふたつの世界遺産をめぐる!
通州クルーズ(京杭大運河)と周口店・北京原人の郷

に行ってきました!

200919 (1)200919 (2)

今回は、北京を東へ西へ!!
1日で2つの世界遺産をめぐっちゃおうという、よくばりな日帰りバスツアーです。
18名様のご参加で実施しました。

北京の行政機能の移転先として開発が進む通州区。
ここに遠く杭州から続く世界遺産「京杭大運河」の終着点「北運河」があります。

200919 (3)

建設ラッシュの通州から、クルーズが出発~!

200919 (4)

クルーズ船は、古い橋や新しい橋をなんどかくぐります。
まだ日差しの強い土曜日でしたが、涼しげな風が気持ち良いです。

200919 (5)

北京市通州区にある北運河は、13世紀になってから、隋の時代に煬帝が造った運河と合流する開削作業が行われました。これによって「大運河」が完成し、
のちの「世界遺産・京杭大運河」となりました。
この大運河の完成により、チベットや雲南、越南からの大量の良質な木材を始めとする物資輸送が可能となり、「王都・北京」の繁栄を支えたのです。

200919 (6)
団結湖にておいしい昼食の飲茶を楽しく食べた後は、西の周口店へ!!
周口店にある原人の発掘現場は、「北京原人」という名前で、日本でもあまりにも有名です。
この原人の骨や化石は、周口店の龍骨山という山で発掘されました。

近世からよく骨が掘り起こされていて、地元の人々は、これを龍の骨だと思っていたようです。
龍の骨は「不老不死に効果がある」をいうことで、
北京市内の漢方薬店で、不老不死の薬として売られていたそうです。

200919 (7)

スウェーデン人とオーストリア人の考古学者の協力を得て、1918年から本格的な学術的発掘を
龍骨山で開始、この結果、いろんな時代の原人の骨や生活の跡が発見されました。

200919 (8)

発掘現場内は、散策路があって、見学しながらめぐることができます。

北京原人の遺骨や生活様式から、
北京原人の手は現代人よりも長く、身長は150センチくらい。
洞窟の中に暮らし、狩猟や木の実を採取して食料を確保し、余った食料を備蓄したり保存したりする
知恵もあったことがわかっています。

200919 (9)発掘現場内の北京原人の石像にはマスクがっ!!(笑)

その他、この竜骨山の現場では、
北京原人よりも数万年後に出現する
山頂洞人の化石や生活の場所も、1930年に発見されています。

200919 (10)

山頂洞人は、北京原人よりもさらに進化しており、
感情も細やかで、犬をかわいがったり、人が死ぬと嘆き悲しみ、葬式を出す風習もありました。
アクセサリー等の装飾品も身に着け、魔よけのおまじないやオシャレをする感覚もあったようです。

200919 (11)

隣接する博物館では、発掘に関する細かい状況や考古学的な研究結果も展示されており、
しっかりと「北京原人と山頂洞人」の学習をすることができました。

1日で2つの世界遺産をめぐる、というツアーでしたので、
東へ西へ、忙しい土曜日となりましたが、充実した1日を過ごすことができました。

ご参加いただきました皆様、
大変お疲れ様でした。ありがとうございました!!