生活安全サポートセミナー《中国におけるインフルエンザの予防と治療》開催報告
生活環境委員会
11月7日(土)14:00~15:30、日本大使館・広報文化センター内会議室にて、《中国におけるインフルエンザの予防と治療》と題した生活安全サポートセミナーを開催しました。
セミナーは二部構成で、第一部では北京ユナイテッドファミリー病院・家庭全科医師の本山哲也先生より「インフルエンザの予防と治療-西洋医として-」について、第二部では北京国際医療中心(IMCクリニック)家庭全科医師の張慶慶先生より「インフルエンザの予防と治療-中医として-」についてお話して頂き、最後に講師お二方への質問タイムとしました。
この度のセミナーでは皆さんの社会的距離を確保すべく参加者を絞り、当日は13名の皆さんにマスク着用で参加して頂きました。
質疑応答ではインフルエンザの予防に関することはもちろんのこと、新型コロナウイルスの対応も含めた内容の質問も多くあり、具体的な対策について理解を深めることができました。
(※当日の参加者からの質問で、会員の皆様も同様の疑問を持たれている方も多いと考え、下記のとおり情報共有させて頂きます。)
今後も北京日本倶楽部として感染症に関する情報提供(含.セミナー開催案内)を継続して参りますので、引き続きメルマガやホームページをチェックして行って下さい。
生活環境委員会
―以下、情報共有-
【インフルエンザの疑いで37.3度以上の発熱のある“大人の方”が医療機関に掛かる場合】
発熱外来のある医療機関(ユナイティッドファミリー病院、中日友好病院、他)に掛からなければならない。
発熱外来に掛かった場合、現時点(11月10 日)では、新型コロナウィルス感染確認のための「抗体検査」「CT検査」「PCR検査」の三つが実施される(但しローリスクの場合、CT検査が省略されることもある)。
新型コロナウィルス感染が疑われるケースの場合、「PCR検査」の結果が出るまで(通常1日)病院内での待機が求められることもある。
もし「PCR検査」が陽性となった場合、自宅に帰ることなく、新型コロナウィルス感染肺炎対応指定病院(北京地壇病院、他)に移送され隔離入院となる。
以上は北京市政府の判断で刻一刻と変化するため、医療機関に掛かる前に必ず事前に電話して確認すること。
【インフルエンザの疑いで37.3度以上の発熱がある“子供さん”が医療機関に掛かる場合】
基本的に上述の通りであるが、もし「PCR検査」が陽性となった場合、同居家族も「抗体検査」「CT検査」「PCR検査」の三つが実施される。
その結果、同居家族の「PCR検査」が陽性であった場合、新型コロナウィルス感染肺炎対応指定病院(北京地壇病院、他)に移送され隔離入院となるが、同じ医療機関に移送されるかどうかは分からない。
もし、同居家族の「PCR検査」が陰性であった場合、子供さん一人だけが新型コロナウィルス感染肺炎対応指定病院(北京地壇病院、他)に移送され隔離入院となり、親の付き添いは出来ない。
(5月に北京地壇病院に電話で確認したところ、病院では日本語対応は出来ないが、子供さんのスマホ携帯は可能であるので、スマホを駆使して外部と連絡し院内でのコミュニケーションを取ることになる。)
【インフルエンザの疑いで37.3度以上の発熱がある場合のベターな対応】
あくまでも新型コロナウィルス感染の疑いの要素が全くない場合に限るが、下記の対応をすることも選択の一つではある。
市販の解熱剤(アセトアミノフェン/別名パラセタモール)を飲んで“三日間”自宅で様子を見て、熱が下がらない場合は上述の如く医療機関に掛かる。
【北京市内におけるインフルエンザ予防ワクチン接種の現状】
小児に対してはサノフィパスツール社製の予防ワクチンを接種することになり、大人に対しては中国製薬企業製或いはサノフィパスツール社製の予防ワクチンを接種することができる。
但し、全国的に品薄ですぐに接種出来ない状況が続いているので、必ず事前に医療機関に電話し、確認及び予約をすること。
*以上の対応に際しては「北京医療ハンドブック(2020年改訂版)」を参照のこと。