河西回廊の旅6日間に行ってきました!

2021-03-04

北京旅行倶楽部 活動報告

10月2日(金)~7日(水)
「河西回廊の旅 6日間」 に行ってきました!

国慶節特別企画!
14名様で蘭州から嘉峪関、シルクロードの河西回廊へ行って参りました。
●1日目 10月2日(金)
北京発07:50、CA1273便は定刻通りの10:20に蘭州空港へ到着。
午後の長時間の移動の前に早めの昼食です。ここはもちろん、蘭州といえば蘭州ラーメン!
202010hexi (1)202010hexi (2)202010hexi (3)  本場の蘭州ラーメンを堪能した後は、中国六大仏教石窟の一つ、炳霊寺石窟へ向けてバスで2時間掛けて船着き場へ。船着き場から8名乗りのスピードボート2台に分乗して、劉家峡ダムを突っ切って約30分で炳霊寺石窟に到着です。因みにスピードボートの運転手さんはたくましい女性で、かなりのスピードで黄河を爆走してくれました。。。
202010hexi (4)202010hexi (5)202010hexi (6)  炳霊寺石窟は蘭州から約100㎞に位置しており、黄河北岸の切り立った崖に長さ約2㎞、上下4層に渡って彫られた石窟が合計で183か所あります。西秦(385~431年)から清(1636~1912年)に掛けて刻まれた仏像や彫刻が多く現存しています。
202010hexi (7)202010hexi (8) 202010hexi (9)202010hexi (10)202010hexi (11)202010hexi (12)見学後は蘭州市内へ戻り、夕食を取って黄河に掛かる中山橋で夜景観賞です。
この母なる河、黄河に掛かる橋は1907年に完成しましたが、材料の鉄鋼は全てドイツから輸入されたそうです。しかし、黄河も上流はあまり河幅広くないのが意外でした。
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202010hexi (16)202010hexi (17)202010hexi (18)●2日目 10月3日(土)
ホテルで朝食を取り、と思いきや、早朝から営業の蘭州ラーメン屋さんへ繰り出す方もいらっしゃいました。朝5時過ぎから結構な有名店が開店しており、地元の人は朝か昼に一日一食必ず蘭州ラーメンを食すとのこと。
さて、この日は先ず甘粛省博物館を見学です。
数多くの貴重な宝物が展示されていますが、シルクロードのシンボルである銅奔馬(馬跳飛燕)の実物もここに展示されています。
202010hexi (19)202010hexi (20)202010hexi (21)   博物館見学後は高鉄に乗り天水へ。中国4大石窟に数えられる麦積山石窟の見学です。
しかし、石窟の駐車場は大変狭く、5㎞手前の村から交通規制がかけられており、車が一定程度出ないと進めず大渋滞!危うく入場券売り場のクローズに間に合わないかも知れないという事態でしたが、最後はガイドが走って入場券を購入し、ギリギリセーフ・・・このツアー最大のピンチでした(汗)
石窟は断崖絶壁に張り付くように通路と階段があり、194の石窟群に7200体を越える仏教彫刻があります。通路はかなりの高さで、高所恐怖症の方には相当厳しかったようです・・・
帰りの高鉄の時間ギリギリまで見学して蘭州へもどりました。
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●3日目 10月4日(日)
前日のホテル外での蘭州ラーメン屋さんの話を聞き、かなりの方が朝から街へ繰り出しました。
ということで、ホテルから徒歩5分くらいの所に日本にも進出した名店、馬子禄があったので行ってみました。素ラーメンだと何とたったの8元!牛肉スライスをつけても18元と、とってもリーズナブルで超美味!!ちなみに日本では一杯950円だそうです。
202010hexi (28)202010hexi (29)202010hexi (30)   ホテルに戻り、フルーツとコーヒーをいただき出発です。
この日は蘭州から約220㎞、3時間掛けて武威へ移動。
BC121年、漢の武帝が霍去病を遣わして匈奴を駆逐した後に置かれた河西四郡の一つで、武帝の軍威がここまで及んだという意味が地名となりました。別名、涼州。先ずは雷台漢墓の見学です。雷神を祀った雷祖廟で、後漢時代の将軍と思われる身分の高い方のお墓が発見され、銅奔馬もここで発見されました。前述したとおり、現物は甘粛省博物館に展示されてい
ます。シルクロードのシンボルである馬跳飛燕の前で記念撮影!
202010hexi (31)202010hexi (32)202010hexi (33)  次に向かったのは高僧・鳩摩羅什の舎利を納めたと言われる羅什寺塔です。
鳩摩羅什は344年、亀茲国に生まれ、五胡十六国の後涼の時代に17年間涼州で幽閉され、後秦の時代に長安に国師として迎え入れられ数多くの経典を漢訳した最初の三蔵法師です。
202010hexi (34)202010hexi (35)202010hexi (36)  その後、孔子を祀る文廟と隣接する西夏の歴史を伝える武威博物館見学です。
文廟は前涼あるいは西夏の時代に建造されたと言われる甘粛省最大の孔子廟です。
状元橋は科挙のトップ合格が状元と呼ばれることから、この橋を渡ると希望校に合格するらしいです。武威博物館では西夏の歴史や出土品、西夏文字の書かれた文書が陳列されていました。
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●4日目 10月5日(月)
ホテルで朝食後、古代河西四郡の甘州、張掖へ向けて約220㎞の移動です。
金の張掖、銀の武威と呼ばれたほどの豊かなオアシス都市で、マルコ・ポーロが1年近く滞在したことでも有名な街です。
途中、高速道路の横には明代に築かれた長城があり、かつては騎馬民族と対峙する最前線であったことが偲ばれます。
202010hexi (43)202010hexi (44)202010hexi (45)  昼食を取って大仏寺と木塔寺の見学です。
西夏の時代、1098年に建てられたこのお寺は、フビライ・ハーンの生まれた場所としても有名です。
202010hexi (46)202010hexi (47)202010hexi (48)  そして、張掖での観光のメインとなる七彩丹霞へ。
白亜紀の赤みがかった砂岩や礫岩が隆起してできた絶壁のような地層がむき出しとなっており、様々な鉱石が含まれているため日の光を浴びると七色に変わることから七彩山とも呼ばれます。2008年から一般公開された壮大で美しい絶景ポイントで、園内はシャトルバスが循環しており効率よく回れるのですが、とにかくスゴイ人込みでした。
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●5日目 10月6日(火)
ホテルで朝食を済ませ、いよいよ最終目的地の嘉峪関を目指します。
今日も200㎞以上の移動ですが、途中で酒泉に立ち寄ります。
酒泉は漢の将軍、霍去病が武帝から贈られた酒を泉に注いだところ、美酒となって酒が湧き
続けた泉があるという伝説の街。早速泉へまっしぐらです!
202010hexi (55)202010hexi (56)202010hexi (57)  そしてここは、月明かりにうっすらと光輝く夜光杯の産地でもあります。皆様のご要望により夜光杯を売っているお店に立ち寄りました。地元で取れた玉を薄く研磨加工して作られた杯は熱にも強く、お酒のみならずお茶などを入れることもできます。
夜光杯は唐代の詩人、王翰の涼州詞に詠まれたことで有名になりました。
葡萄美酒夜光杯、
欲飲琵琶馬上催、
酔臥沙場君莫笑、
古来征戦幾人回
202010hexi (58)202010hexi (59)202010hexi (60)  鐘鼓楼を見て、昼食を取った後は嘉峪関へ向けて出発です。
嘉峪関関城は明・洪武帝の時代の1372年から建設が始まり、1540年に完成した万里の長城の西端です。東端の山海関より9年早く出来上がりました。堅牢な城壁や幾つもの楼閣、城門を備え、山海関が「天下第一関」と呼ばれるのに対し、嘉峪関は「天下第一雄関」と呼ばれます。また、設計にあたり材料となる煉瓦の数を正確に算出し、完成時にはたった一枚の煉瓦だけが残り、それが城壁の上に飾られております。
因みに、「よろしくお願いします」の中国語、「清多多関照」はここで発行される関照がたくさんあればそれだけ旅がスムーズになることから生まれた言葉とのこと。それらしい方が売っている記念の関照を100元で買われた方が多数いらっしゃったので、関城をバックに記念撮影しました。買わない方々自前の関照(パスポート)です! 笑
古の旅人たちはどのような気持ちでこの関城を後にし、戻ってきたのでしょうか?
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ホテル近くのナイトマーケットへ繰り出し、羊肉串と黄河王+白酒で二次会を行いました!
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●6日目 10月7日(水)
いよいよ最終日。先ずは長城第一墩へ。1539年に建てられた嘉峪関の南端に連なる約7.5㎞の長城の烽火台で、討頼河の断崖56mの上に建てられており、正に長城はここから始まるという意味で第一tun[土偏に敦]と名付けられました。
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45度の急斜面に約750mの長城は1987年に修復されたもので、壁を天に懸けたように見えることが名前の由来となっています。実際に登ってみるとかなりきつい勾配で、翌日筋肉痛になった方が続出したようです・・・ 長城の外側にはラクダの隊商や張騫、霍去病、玄奘三蔵法師などシルクロード縁の有名人が勢揃いしていました。
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202010hexi (85)202010hexi (86)202010hexi (87)  これで6日間に渡るツアーの観光は終了し、北京への帰路の途へ。
長いようであっという間の6日間でしたが、現地ガイド・ヤリクンさんの詳しい説明もあり、皆さん和気あいあいと仲良くなられ、それぞれが撮られた画像も共有して大変楽しい旅行となりました。「ご参加の皆様大変お疲れ様でした。ありがとうございました!!」