セミナー「北京における今年冬の新型コロナとインフルエンザの同時対応について」を開催しました。

2021-11-29

11月6日(土)、日本大使館広報文化センター内 ブリーフィングルームにて、以下の如くセミナーを開催しました。

第一部 14:00~14:30

演題:新型コロナとインフルエンザの最新知見

講師:山下淳二 在中華人民共和国日本大使館・医務官

第二部 14:30~15:00

演題:新型コロナとインフルエンザの予防と治療

講師:張慶慶 北京国際医療中心(IMCクリニック)・家庭全科中医

質疑応答 15:00~15:20

当日は17名の皆さんにご参加頂き、山下医務官と張慶慶Drより新型コロナと季節性インフルエンザについての最新情報をお話して頂きました。山下医務官からは全世界における各メーカーの新型コロナワクチンの効果に関するデータの詳細、南半球の今年の冬季インフルエンザの発生状況などを踏まえての、我々が今年冬季を以下に乗り越えるべきかを示唆して頂き、張慶慶Drからは当時の武漢市における新型コロナと季節性インフルエンザの同時感染の実態、北京市における新型コロナワクチンと季節性インフルエンザワクチン接種に関する実情、風邪や発熱時の漢方製剤の服用の実際などを詳しく説明して頂きました。

以下に講演後の質疑応答の一部を記載しますので、ご参考下さい。

[質問]

日本でファイザー/アストラゼネカの新型コロナワクチンを接種し中国に赴任して来たが、中国でのブースター投与に際し同じメーカーのワクチン接種は出来ないのか。

[回答]

ファイザー/アストラゼネカ製も接種数ヶ月後には感染予防効果の減弱が報告されている。遅かれ早かれブースターは必要であると考えるが、中国内でそれらのワクチンが承認されるのか見通しは不明である。外国製ワクチンにこだわりワクチン効果を減弱させるより,現時点で入手可能なワクチンを適切な時期に接種し、あらためて免疫を強化することは悪くない選択肢とも考えられるが、ファイザー/アストラゼネカワクチンの「ブースター」として中国製ワクチンを接種することは現段階では認められていない。

[質問]

北京市内における11歳以下の小児への新型コロナワクチンの接種は始まっているのか。

[回答]

北京市内でも過日(10月30日)より始まっており、今後、段階的に市内全域での投与が始まるであろうと予想される。外国人の小児に対するワクチン接種も、いずれ北京市政府から何らかの通知が出ると考えられる。

 

[質問]

今年冬季の季節性インフルエンザの発症も少ないと予想されるが、子供への予防接種は受けるべきなのか。

[回答]

今年の南半球でのインフルエンザ発生状況を見ると、中国での流行の可能性は低いと考えている。しかし,既に南アジアではインフルエンザの局地的な流行が確認されている。人の往来が増えると共にインフルエンザウイルスが持ち込まれることを考えると、オリンピック開催を控えた北京では流行に対する備えは必要である。特に小児はインフルエンザ重症化リスクが高いので、早期にワクチンを接種し前もって免疫を付け、流行に備えておくことが大事である。インフルエンザに罹患して発熱外来に掛かると,新型コロナウイルスとの鑑別が必要になるため時間や費用、心理的な負担は大きい。発熱の予防という点からも、インフルエンザ予防は非常に大切である。

今年は各医療機関に海外メーカーのサノフィ社製の予防ワクチン(製剤名「バクシグリップ」)が入荷しており、この製剤には生後半年~5歳児用の剤型もある。

以上

生活環境委員会は今後もセミナーやメルマガを通して、生活に直接かかわる医療情報を皆さんにお届けして参ります。

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